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音楽屋の写真」 凡庸な日常的な風景が、何かの拍子で、まか不思議な異次元世界を露呈 する時がある。 普段見慣れた情景が 何かの要因で、この世の景観とは思えない美しさ を放つのだ。 私にとって撮影行為はその様な「超常的な寸景」を写し撮りたい という ところにあるようだ。 この「超常的な寸景」を、かつて夢の中で見たあの一コマなのかもしれ ない、と思い至ったりする。 なぜ夢の中の情景はいつも不思議なのだろうか。 「夢は”たましい”からのメッセージである」と言ったのは河合隼雄 だったか ユングだったか、、、 だとするならば、これらの写真から私の”たましい”が解読されてしま うのかもしれない。 これらの作品を写真家の友人からは「写真に見えない」と言われたりも する。 確かにここには銀塩写真の重厚なテクスチャーは 感じられない。 デジカメは長時間露光をするとノイズがのることがある。 それをレタッチで修正すると、ディテールが失われて、 まるでイラスト のようになるが、 それを良しとすることが出来るのは、銀塩写 真の持つグレードや存在感 にこだわりがない、 アマチュアだからだと思う。 あるいは写真ではなく、絵画を描きたかったのかもしれない。 音楽以外の分野で作品を発表すること は、得も言われぬ後ろめたさと開 放感がある。 この「後ろめたさ」と「開放感」の由来がいかなるものか、2重3重に 屈折した 内面は曰く言い難い。 本業でろくな作品もないのに、と言われても仕方がないし、 本業以外なのだからと云う理由で許されている こともあるだろう。 自己検閲が甘くなっていることもある。 そんな軽やかにやれるのは、本業以外だからと言われても仕方がない。 ストイズムはここでは希薄だ。 音楽の視覚的表現として見てくださる方もいる。 私自身は音楽になんら関連づけてシャッターを押 してはいないのだ が、、、 異分野に対する挑戦と受け取る向きもあるかもしれないし、 「道楽」と言われても仕方がないところもある。 音楽屋というものは、とかく視覚表現の謎に、強く憧れるものだ。 例えば、ゴッホはなぜゴッホなのか、、、、 いずれにせよ写真は私にとって、割と必死な「道楽」と思っている。                   ウォン ウィンツァン






■ウォン・ウィンツァンピアノコンサート
 ゲスト:鈴木重子

「水のうた、森のねむり」

12/1(木)19:00〜高岡市民会館
12/2(金)19:00〜大沢野町文化会館


ウォン・ウィンツァン写真展「夢の記述」
2005年11月25日(金)〜12月6日(火)
11:00〜19:00  ●後援 北日本新聞社

■ウォン・ウィンツァン Wong Wing Tsan
ピアニスト、作曲家、編曲家。 1988年、瞑想の体験を通して自己の音楽の在り方を確信し、独自のアーティストスタンスにてピアノソロ活動を開始する。
91年、自主レーベル SATOWA MUSICを発足。ファーストアルバム「フレグランス」以降コンスタントに20枚近くのCDをリリース、ロングセラーを続けて
いる。97年、童謡を瞑想 的なインプロヴィゼーションで表現した「Doh Yoh」を発表。同年、NHKスペシャル「家族の肖像」(ギャラクシー大賞受賞)の
テーマを作曲し話題になる。2000年、オムニバスアルバム 「feel」に唯一インディーズから楽曲提供(「運命と絆」〜「家族の肖像」テーマ)、ミリオン
ヒット。2001年、ハイビジョン&NHKスペシャル 「世界遺産 中国・九寨溝」の音楽を手がける。現在、教育テレビ「こころの時代」テーマ放送中。
ジャズトリオWIM、美音志とのユニット、地雷犠牲者救援CD「もし も地雷がなかったなら」など音楽活動は多岐に及ぶ。年間40本近くのピアノコンサー
トを行いながら、最近は写真作品も発表し、個展を開催。その作風は音 楽とともに瞑想の香りがすると好評を得ている。






 

 

ウォン・ウィンツァンピアノコンサート「水のうた、森のねむり」  ゲスト:鈴木重子











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